トラウトフィッシングにのめり込んだのは15年くらい前。ロッド探しから始まった。もちろん、セットするリールはアブアンバサダー。当時はそれに似合う物があまりなかった。また、欲しい物があっても、手に入れるには時間がすごくかかった。だからいつもの考え方で、自分で作る道を選んだ。いや、作りたかったのかもしれない。右も左もわからないまま、試行錯誤を重ねて15年近くの歳月が過ぎた。わからないことが楽しかった。

かつて、グデブロッド社がフライのバッキングラインとして市販していた、青白の撚り糸「G-6ダグロン」というラインがあった。これはとてもアブアンバサダーに似合った。この雰囲気をそのままに、新素材のスーパーPEでトラウト用に製品化できないだろうか。ロッドの試作開発とともになんとか形にしようと、色々な方々に相談して、たくさんの協力をいただき、ようやく完成が見えてきた。

「NEW CLASSIC」。伝統的な新しい様式、矛盾したこの言葉が好き。最先端の技術を持って、懐かしい様式美に見惚れる。こだわりを持って、プロセスを大切に、とことん楽しむ。